HousingTribune(ハウジング トリビューン)に「家カルテ計画」が掲載されました。

新たな価値を生む履歴の活用
“貯める”から”使う”へ
住宅履歴情報をめぐる
第2の幕開け

 住宅履歴情報の蓄積が着実に進みつつある。一般社団法人 住宅履歴情報蓄積・活用推進協議会に加盟する情報サービス機関は56機関(7月5日現在)と一年前に比べて20機聞以上も増加、住宅に振った共通IDの数も協議会に報告されたもので1万8000弱(3月末現在)に達している。

 住宅履歴情報蓄積の体制が整ったといえるなか、その動きは次のステージを迎えている。蓄積した情報をより有効に活用し、住宅所有者や住宅事業者などのメリットをどれだけ打ち出していけるか―という活用の段階だ。

 住宅履歴情報蓄積・活用推進協議会の平成23年度の事業計画では、住宅履歴情報の活用方法の検討と、その普及啓発を大きな柱に据えている(次頁インタビュー参照)。また、それぞれの情報サービス機関もさまざまなサービスを打ち出している。

 住宅履歴の活用は、点検や修理の時に必要な図面などをすぐに取り出せるほか、修理やリフォームの記録などを蓄積し、その住宅がどのように手入れされてきたかを後々まで継承、売買時の資料として使われることなどが想定される。住宅事業者にとっては履歴情報があれば適切な時期に的確な提案が可能になる。また、点検の時期を事前に住宅所有者に配信するサービスを行っている情報サービス機関もある。

 その一方で、日常の生活においてもさまざまな使い方ができる。たとえば、エネルギー使用の見える化や、リコール対応などがずで1こ行われている。今後、こうした生活サービスはさらに広がり、加速しそうだ。福祉医療や家電量販店との連携の可能性を指摘する情報サービス機関もある。住宅に直接関連する情報にとどまらず、住生活にまで視野を広げることで、無限の価値を生む可能性を秘めているのである。

住宅履歴情報を貯めることから使うことヘ―住まいに新たな価他が立み出されそうだ。

安心計画株式会社
福岡市博多区博多駅前3-22-8 朝日生命博多駅前ビル8F
TEL O92-475-1751  FAX O92-413-6378

全棟”家カルテつき”を提案
履歴情報登録の証明書も発行

 「家力ルデ計画」は、成約前の提案資料から管理でき、しかも様々な形式のデータを保存することができる。その特性を活かしたさまぎまな活用方法を提案する。

ファイル形式に依存せず生データをそのまま保存

 安心計画が展開する住宅履歴管理システム「家カルテ計画の特徴は、さまざまな履歴を関連付けすることが得意なシステムであること。住宅の引き渡し時から情報管理を始めるのではなく、案件が発生した段階、例えば営業段階での相談や提案など成約前の資料も管理できる。もし、担当が変わったとしても必要なデータをすぐに取り出すことができる。

 また、ファイル形式に依存しないため、PDFデータに限らず様々なファイルを生データのまま関連付けできることも大きなポイントだ。部門ごとに異なったソフトで作成した図書や資料をそのまま蓄積することができ、圧縮の必要がないためデータの劣化も防ぐ。

 これらの履歴情報は、施主、工務店、住宅履歴情報登録機関である同社の三者が持つことから、万が一の場合でも安心だ。

工務店のプッシュ型提案を可能に
地域コミュニティツールとしての活用も

 同社ば顧客である工務店などに対して、将来のことまで考えた”全棟家カルテ付き”を提案している。無料で邸ごとの「住宅履歴情報登録証明書」を発行するほか、玄関横に添付する「履歴情報登録住宅」を証明するシールの発行も計画中だ。これらは工務店などの差別化にもつながる。

 施主に対して「家カルテ計画」の特性を活かした活用方法も提案している。例えば、地域コミュニティのツールとしての使い方だ。中小の工務店は地域密着で事業展開している事業者がほとんど。そうした業者が地域の顧客に対して「家カルテ計画」に住宅履歴だけではなく、周辺地域の地図を登録しておき、そこに避難所などのデータを関連付けするなど、履歴情報に捉われない使い方を提案する。

 また、アラート機能の積極的な活用もビジネスチャンスを広げる。これは施主が履歴情報を管理するPCにメンテナンスの時期を自動で表示する機能で、設備を更新する時期などを事前に知らせることができる。何かあった場合のソリューション型提案ではなく、ー歩先を行くプッシュ型提案を可能にするものだ。

原口 潤也

 一般の人が、財産である住宅を、売る時も買う時も安心して取り引きできるようにしなければなりません。
これまで、どのような住宅であるかを示す資料は建築確認申請の図書ぐらいしかありませんでした。往宅は維持管理の手を入れる周期がとても長く、それらをきちっと保存しておくことが重要です。

 そして一般消費者にとっては、ビジュアルで分かりやすいシステムであることが必要です。「家カルテ計画」は、例えれば”何でも放りこんでおけるバケツで、さまざまな情報をつなぎ、一元管理できることが可能です。
私たちほ完全な邸別のデータベースを作りたいと考えています。

「HousingTribune 2011.10.14 No.18 vol417」
株式会社 創樹社 http://www.sohjusha.co.jp

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