日刊木材新聞に「健康住宅サミット」の記事が掲載。

地場工務店が高性能・健康住宅の主導権を

北九州市で全国健康住宅サミット九州大会

2012年8月3、4の両日、北九州市で「第13回全国健康住宅サミット九州大会」が開催された。同大会は全国の地場工務店・設計事務所自らが持ち回りで企画・運営するイベント。これまで日本の住宅の健康住宅化への方向付けを果たしてきたが、今回は来たるべき高性能・健康住宅時代の主導権を地場工務店が握ることに挑戦することを踏まえ、テーマに「強い工務店を目指して」を掲げた。北海道から沖縄まで全国から500人以上が参加し、2日間で基調講演、様々なテーマによる分科会のフリーディスカッション、パネルディスカッション、講演、各企業によるプレゼンテーションセミナー、メーカー等による展示などが行われた。

次の成長市場向けアイデア持ち寄る

開会式では矢野宣行大会会長(「博士の家」代表・工学博士)、村上茂真実行委員長(オーナーズ・ホーム社長)があいさつした。矢野会長は「東日本大震災の発生を受け、大会の日程が昨年から今年に延期されたが、この間に従来とはまったく違った流れで運営されることになった。この10年で工務店を巡る状況は劇的に変化すると思っている。そのなかで地場工務店が健康・高性能住宅の主導権を握ることが必要で、そうでなければ大変なことになると考え、テーマを『強い工務店を目指して』に絞った。同じ志を持った仲間同士で工務店が隆々としていくにはどうすればよいかを議論し、ここに集まった人から行動を起こしてもらいたい」と話した。
 山本里見大会名誉会長(東北住環境研究室代表・工学博士)に感謝状、花束などが贈られた後、最初のプログラムとなる松尾清美佐賀大学医学部准教授による基調講演「健康福祉住宅」で同大会が始まった。
 分科会、講演等では、今回特別にメンバー工務店等が参加する「震災と地場工務店の役割」をはじめ、環境配慮型住宅、女性の視点の生かし方、公共建築物の木造化推進、中古住宅・リフォーム、高齢者向け住宅など工務店が挑むべき次の成長市場向けのアイデアやコンテンツ等が活発に議論された。
 会場ロビーで行われた建材、住設機器、木材、ソフトメーカー等の展示ブースでは、今回の運営事務局を務めた安心計画が「ウォークインホーム」を中心に様々な建築プレゼンテーション用ソフトを展示し、特にiPadを活用する自社オリジナルコンテンツ作成サービス「パノラマ計画」をPRした。ノダは植物系自然塗装仕上げにより古民家調のドア等が工場生産できる「スラインダーSP-MS自然塗装」、ウッドワンは構造用LVLやリフォーム用の薄型フロアなどを紹介した。また、協同組合高知木材センターは高知県産材及び同材を原料とした「サーモウッド」を展示し関心を集めた。

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