日経アーキテクチュアに「安心計画」が掲載。

対面プレゼンツールで関係者間の情報格差をなくす

 当社の技術は、建築物を建てる前に、建てた後のイメージができる人とできない人の情報格差をなくすものだと言える。当社のプレゼンは、CGとウェブ、動画を融合したシミュレーションによって、まず「生活空間」の提案から始める。これらの「生活空間」や「建築空間」は、ビジュアルデータでありながら、構成する部材は属性や建築数値を持ち、その結果、積算や法規、構造等にも反映されることが特徴だ。

3次元上から入力可能なプレゼンツール

 非住宅分野でも、住宅で磨いてきた技術を駆使して、生活空間を利用者の目線で事前検証できる。一般の建築CADは2次元上で入力したデータを3次元に変換するが、当社のプレゼンツールは3次元上から入力が可能だ。例えば、L字型手すりの床からの高さ、縦棒の長さ、座面からの距離などを立体的に計測しながら入力できる。もちろん設計図書としても出力可能。ビジュアルの裏側で建築データを持っているわけだ。
 こうした機能は、設計者が建築主や生活者にプレゼンする際の対面ツールとして極めて効果的だ。画像処理能力・通信能力が向上したおかげで、遠隔でも設計士・施工者・建築主が同一画面を共有しながら、その場で変更・修正ができ、瞬間的に合意が取れるようになった。
 福祉住環境分野で中心となるのは人の身体機能で、次に車いす等の福祉用具だ。高齢者施設でも利用者の生活シーンをイメージし、「自立支援」を生活空間のベースに置く必要がある。そのための各種設計ツールを用意している。
 ゼネコンや設計事務所の方々も、まずは当社のホームページで動画・ウェブ・CG技術を見ていただきたい。法規や敷地の制約条件によるシミュレーション、車いすの動線、日照シミュレーション、視点が自由なパノラマ機能等の技術を駆使して、関係者間のビジュアル誤差をなくすことができる。コンペ等のプレゼンやリノベーション提案の際にも有力なツールとなるはずだ。
 特に木造施設は、木材の現しの程度でイメージが大きく変わる。建築家も人によって「木造は、スケルトンがインフィルを邪魔する」、「空間や安定感の表現には大断面の室内梁が効果的」と言う。素材感にもこだわって、樹種による木目の違いまで画像処理技術で応えられる。

共有ショールームと維持管理システムも用意

 最終目標は、仮想の共有ショールームを作ることだ。製品やメーカーの枠を超えたデジタルスタジオで、自由にシミュレーションができるプラットフォームを用意し、常に生活者の視点からのリアル感を高めていきたい。
 さらに、構造物の維持管理を事前に提示することも大切だ。当社は国交省指定の住宅履歴情報の登録機関となっている。この「家カルテ」が、老健施設等の非住宅でも応用できる。当社のシステムは、3次元のビジュアルデータで変更でき、生データで保管できる。PDFに変換し保管する他のシステムと違って、JW-CADでの編集も可能。登録料を収益源とする他のシステムと違って、ソフトを購入すれば、変更に費用がかからず、少額の変更でも履歴が更新しやすい。ぜひ、取り組んでいただきたい。

「日経アーキテクチュア 2012年 5月25日号」
株式会社 日経BP http://corporate.nikkeibp.co.jp/

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